ちゅー☆かおぱい

ぼくの大好きなうさぎちゃん ・・・こんなふうにこいびとから呼ばれたことがかつてあっただろうか。いいやなかった。いつのまにか過ぎ去っていた少女時代を思い返しても一度たりとてない。ましてや今後あるかどうかわからないけれど、あったとしても私はどう接したらいいのでしょう。にこりと微笑み返すまえにきっと、居心地の悪さに身もだえしてしまいそう。

ひと月ほど前の話になるだろうか。ふらりと入った居酒屋さんの有線で↑この曲が流れてきた。「なんだろねこの曲」と言ったら同席者が「たぶんあれじゃない」と男子アイドルユニットの名前を口にした。先日ふとそのやりとりを思い出してこの曲を探すうち、他にも彼らの歌をしりたくなって、見つけたのが↓これ。
徹平くんのちゅー☆かおぱい (8秒あたりのナレーションにご注目)

中国語で「初告白」と書いて「ちゅーかおぱい」と読むなんてあたくし知りませんでした。それにしても「ちゅー」ときて「かおぱい」とは。しかも「第一次ちゅーかおぱい」とは。第二次、第三次はどんなふうになるんだ。もしも、いま中学生だったら二日くらいはこのことばっかり考えていたかもしれない。
そういえば私にもちゅーかおぱいの経験がある。中学生のころ、同じ塾の男の子に片思いをしていたので、塾の帰り道で勇気をだしてちゅーかおぱいしてみたのだ。返事は1週間後にくださいと言い残し、その場を去ったのはいいものの、いったんちゅーかおぱいしてしまうと妙に落ち着いてしまって、しょわしょわと気持ちが泡のように消えてしまった。1週間後、待ち合わせの場所に私は現れなかった。塾を休んでルパン三世の再放送を観ていたのだった。その後も塾でかれに会うことはあったものの、それ以降は言葉を交わすことはなかった。いま思うと、松岡修造に似たタイプのさわやかスポーツマンだった。それ以外はほとんど覚えていない。恋に恋する中学生のちゅーかおぱい。修造には本当に悪いことをしたと思う。