夢で逢えたら

corcovado2007-06-11

GW前の封切りだったので、もうそろそろ映画館にいかないと公開が終わっちゃうナ・・・と大慌てでミシェル・ゴンドリーの新作「恋愛睡眠のすすめ」を観てきました。
片想いの女性と、せめて夢のなかだけでも結ばれたいとウンウン頑張る妄想青年の話というのは前もって知っていて、しかもゴンドリーさんの映画ということで「妄想」の部分にたいへん期待をしていたのだけど、予想どおりの出来だったので満足です。主役のガエル・ガルシア・ベルナルの人懐っこい表情と、ゴンドリーさんのあの可愛らしさというか、あの独特なチャーミングさについ心を許してしまいそうだけど、ぐっと内へ内へと篭ってしまう引きこもり感が居心地悪いような、いやそれがむしろ心地よいような、すっきりしない魅力で今もすこし悪酔いきぶん。
かれの前作「エターナル・サンシャイン」を劇場で観たあとで「恋愛なんてそれぞれが想いたいようにお互いを想っているだけなのかしら」なんてすこし寂しく思ったのだけど、今回この映画を観てふたたび「やっぱりそれぞれが想いたいようにお互いを(以下略)」と思ってしまいました。もしそうなら確かに夢のなかだけで仲良くするのでも楽しそうだと思うけど、夢から覚めたあとの実生活をどう充実させればよいのか、美味しいものを分け合って食べてにっこりしたり、一緒に歩いてたらきれいな鳥を空にみつけたりとか、いとしいひととそういうのを共有する喜びというかそのー、そういうものは夢よりも実生活のほうが感動がおおきいだけに、ひとりぼっちの実生活なんて夢でなんとかなるもんじゃないと思うわたくしはとてもさみしんぼうです。
そんなことはさておき、M・シャマラン監督はルービック・キューブが得意らしいけれど、ゴンドリー監督も上手みたいですね。足でもらくらく解けちゃうんだって。

つーか鼻でもらくらく解けちゃうみたいよ。